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小石川先生のひとことブログ

文京区小石川に開業している矯正歯科医が、矯正治療に関して徒然なるままに語る矯正歯科考察ブログ

2008年06月04日

海外でも耳ざわりの良過ぎるインターネット情報?

 4,5月は忙しく、かつて担当した留学生のクリニックや大学を訪問していました。彼らの現在の活躍は目覚しくその国の矯正学会の会長まで務められ感無量でした。その時の話題「耳ざわりの良過ぎるインターネット情報?」をご紹介します。

 その国でもインターネット上に示される矯正治療の内容があまりに?で、ある例では、「まったくワイヤーを使用しないで治ります」「ある特殊なワイヤーを使えばどんな症状も治る、かつ抜歯は行わないで」「短期間に治療が終えるシステムを使用しています」などなど患者さんにとっては耳ざわりの良い情報が多々発信されているそうです。特に?視されるインターネット上の情報に関してはその根拠を学会で発表して欲しい旨の要望も出すそうですが(これは学術団体がその先生の治療理論、科学的証明の場を与えるということでいたってノーマルな対応といえましょうが)まったく無視されたそうです。患者さんはどうしても耳ざわり良い矯正歯科クリニックへ出向くことになりがちで、その後、何か変?ということで本邦(日本)と同じようにセカンド、サードオピニオンをもとめ来院されることが少なくないとのことだそうです。

 どこでも同じような課題を考えさせれました。先生方の情報の発信内容や方法、またあまりに「耳ざわりの良い、勝手に作られた口コミ情報」などには慎重に対応というところです。もちろん良い情報もありますが判定はなかなか難しいのが実情です。

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2008年03月22日

小石川5丁目:桜の開花が待たれます

 矯正治療に関する記述ではありません。小石川5丁目の桜並木の桜がそろそろ期待されるかな?と思っての投稿です。

 毎年、3月の下旬から4月の上旬にかけて小石川5丁目(小石川植物園の近く)の桜並木の開花が待たれ、同時に楽しまれます。クリニックは桜並木に面した3階ですので毎回じゅうたんの様な色彩の風景を楽しむことができます。患者さんはこの時期にあわせるように予約をお取りいただくことも少なくありません。予約がなくとも桜を見にこられる方も大勢いらっしゃるようです。お花見のときのトイレは大変ですのでクリニックがあいていればどうぞお使いくださいとなります。やっと桜かとい思い出毎日が楽しみでもあります。

 夜桜見物は多少お酒が入る宴会もされているようですので日中の方がお勧めです。

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2007年12月05日

矯正専門の歯科衛生士さん、結ぶのちょっと待って?

 前回、歯科衛生士さんにワイヤーをはずしたり、結んでもらうクリニックのことを患者さんからお聞きしたがこれらの処置については歯科衛生さん方の仕事の範囲と思われます。

 実際治療の現場から考えますとワイヤーを結ぶ時「この歯は今回そっと結んでおきたい、この歯は少しきつめに結んでおきたい」などのちょっとした先生の考えが伝わりにくいことがあります。誰が結んでも差異はない、というテクニックとすれば、それはそれで成り立つとも思えるのですが。細かくワイヤーを曲げたり、歯の動きを観察しながら治療を行う場合、このちょっとした結ぶ工夫が治療の効果効率を上げていることも否定できません。ある意味熟練の技術を要するスタンダードエッジワイズテクニックなどでは歯につけたブラケットと呼ばれる装置にワイヤーを結ぶ時それなりの工夫が他のテクニックに比べ多いように思われます(反論もあるでしょうが)。必ずしも誰が結んでも効果は同じように生じるというわけではない点がこの辺りにあります。
 そのようなことから歯科衛生さんであれば誰でもよいということでなく、むしろ矯正専門の歯科衛生士さんの登場が期待されることになります。治療テクニック、システムの相違はあるものの先生も単に「ワイヤーを結んでおいて」という指示だけではちょっと歯の動きに差が出てしまうかもしれません。このような治療環境を考えますとやはり前述したように「矯正専門の歯科衛生士の存在」が望まれることになります。しかしここで考えたいのは、矯正専門の歯科衛生士になったとしても「公の(ちょっと大げさな表現ではあるものの)矯正専門の歯科衛生士の教育システム」がほとんど見当たらないということです。でも実際衛生士さんは矯正専門のクリニックで仕事をしていますし、月に数回の非常勤の矯正医のもとでも仕事をしています。このような場合関係する矯正医自身が教育しなければなりません。結果、その矯正医が仕事をしやすいように色々なことを教えるのみ(これはこれで批判されるまでもなく良いのですが)というのが実情です。でもやはり矯正治療全体(概要)を知って、今自分が先生からの指示を受け治療のどの段階の処置をヘルプしているのか?、なぜこの歯は強く結ぶ必要があるのか?治療のどの段階でどのように歯みがきの指導をしたらよいのか?などなど理解をした上での処置の方が望まれます。要は矯正専門医のところでたまたま仕事をしているから「矯正専門の歯科衛生士である」ということにはなりにくく、むしろ歯科衛生士学校を卒業後あらためて「矯正治療について専門に学ぶこと」が必要ではないかとも思われます、どうでしょうか?

 今後、ますます期待される矯正専門の歯科衛生士さん機会を見つけ「矯正治療について」学ぶことに努めりことが必要かな?とも思えます。

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2007年12月04日

治療転医その理由-1日の患者さんの数?先生の治療関与度?-

 あるクリニックからの転医の患者さんです。「色々調べた結果そのクリニックで矯正治療を行うことにしました。治療費は高い部類と思ったのですが治療期間が他に比べ早いということで決めました。でも実際治療がじはじまると先生が自分を診てくれる時間が少なくほとんど歯科衛生士さん達がワイヤーをはずしたり結んだりして最後に先生がちょっと治療の確認をするというような状況でした。それでも早く治るならそれでよいかと思っていたのですが、治療期間が1年ぐらい延びてしまっておりなんとなく不安になり、治療費も一括で支払ってしまっていますがこのままでいいのかな、と思い他のクリニックで一度診てもらおうと思って来ました。」これが来院経緯です。さてどのように考えるか、慎重になってしまいます。
 
 治療に関してはその内容についての意見をお話しするのは甚だ難しいものです。、単に治療技術論に留まらずそのクリニックの治療体制(複数の先生方による治療、衛生士さん達が主になるような治療体系、非常勤の先生による治療、経験や実績の浅い先生の治療などなど)や先生の個人的な実績などがありますので、治療費の高い安い、患者さんに説明した内容の確認、毎回の治療内容、どのような治療に関する医療材料を用いているのか、複数の内容を総合的に考えてお話しなければなりません。よほど勝手な自信がなければなんともいえません。むしろ今どのような症状であり、これから治療を進めるためにどのようなことをしたらよいかをお話するのみとなってしまいます。このような対応は患者さんにとっては不満かもしれませんが前の治療経緯を知らない者にとってはしかたのないことです。患者さんの不安をあおるようなことは必要のないことです。転医した場合の残った治療とそれらに伴う転医費用、分割などでの支払いなどに納得され、最終的にはご自身の判断で転医をするかどうかを決めることになります。この患者さんは後日転医をしてきました。残っている治療をたんたんと行うのみです。ちなみに費用の返却はないとのことですので当方の治療費はほとんどかからないように行うことにしました。これは個人的な考えですので適切かどうかの疑問は残るかもしれません。

 そうこうしている内に同じような患者さんの転医です。今度は歯を抜かない、極端に安価な治療費をいわれこれもまた心配とのことでの来院です。

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2007年10月27日

考えたい子どもの同士の「傷つける歯並びの話題」?

 小学生の患者さんが相談に来ました。学校で歯のことをからかわれたそうです。上の前歯が不ぞろいで本人も気にしていたようです。本人は治すことに積極的です。この年齢の子どもが積極的に歯並びを治したいというのはよほどのことでしょう(一般的には嫌がるお子さんがほとんどなんですが)。

 小学校の時期はご存知のように永久歯と乳歯がいりまざっている混合歯列期という時期に当たります。乳歯が抜けて永久歯が生えてきますので前歯などの重なりやねじれ、また八重歯のような症状が徐々に現れたり、数ヶ月単位で口元の変化に気づきもします。このような時期に友達やクラスの仲間から、意識のない「からかい」のような言葉が発せられると、子どもによってはかなり傷つくこともあるようです。昔親から「顔形や体についてからかうようなことは絶対にいってはいけないよ」といわれたことを思い出します。時代は変わったのでしょう(他人を傷つけてはいけない、という人間の道徳的なことは変るわけないのですが)?子供同士の会話の残酷さを感じます。
 さて来られたお子さんにまず「必ず治るから大丈夫」と安心感を持ってもらうことにしました。本来「絶対、必ず、100%」などの言葉は使いたくないのですが自信を持ってもらい安心してもらうためには必要な言葉です。本人のホットしたような顔をみてこちらもホット。現在は前歯がきれいに並びなんとなく楽しい通院のようでもあります。引き続き永久歯での治療も考えているとのことです。

 何気ない「ひとこと」・・・大人でも気をつけたいものです。

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2007年10月13日

久しぶりの研修医との再会、悩み?

 先月末、久しぶりに大学在籍時に担当した研修生(医)、とはいえ現在は矯正専門開業医、に会いました。定番の「どう?」に対する返事「あまりよくないですよ」、「どうして?」「インターネッうトなどで華々しく宣伝するわけでなく患者さんが来られるのをただ待っているだけなので・・・・経営状態はよくないですね」「じゃ、どうして宣伝とはいわないまでもクリニックの情報を発信しないの?」「僕、そういいこと、自分を積極的にアピールしたり、すごいでしょう、というような雰囲気を出すの苦手なんです・・・・」はてさて。

 彼は研修医としては特筆すべき存在でした。大学在籍29年の間、100名前後の矯正専門医の育成に携わってきましたが本当に有能な矯正医は1~2割程度かな?というのが感想です。無論他の割合に入る先生方も矯正専門医としての力は十分にありますが、特に優秀でセンスの感じられる先生方の割合という意味です(あくまでも私見です)。そんな先生ですから悪くとも「可もなく不可もなく」とい状態であろうと思っていたのですが現実はきびしいもののようでした。患者さんはどうしたらこのような有能な先生方と出会えるか?実際に紹介ルートがないわけですので宝くじみたいなものともいえ考えさせられてしまいます。このようになかなか有能な先生を捜しにくい状況がある一方、勝手に発信されている~~ランキングというものからのクリニックの探索方法もあります。どの組織、会社が、どのような基準でランキングしているのか?その手法は適切なのか?等々については常に考えさせられてしまいます。彼の悩みの一端を垣間見た心境でした。でも地道に矯正治療を続ける限り徐々に現状は改善されると、伝え別れ。

 患者さんは情報と実際の一致度、適合度などで先生を選択されることをお願いします。まだまだ研究調査対象となるインターネット上の情報・・・・・調べていきます。

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2007年10月12日

人種差による矯正治療の差異は?

 大学在籍中、ドイツ人学校の生徒さんの治療を任されました。上顎前突で咬みあわせが深く咬むと下の前歯が上の前歯で覆われ見えません。かなりの「出っ歯」の症状です。日本でいう小学校の4年生、治療計画としては上顎骨の成長発育の抑制(前の方の発育する力を抑えるという意味)下顎骨は前方に成長するように促進、という計画で装置の選択装着を行いました。過度の上顎前突のため治療はかなり難しく場合によっては永久歯の抜歯をも含む治療計画となりました。・・・ところがところが患者さんの思春期性の活発な成長期になると、あれよあれよと下顎骨の前方成長が出現し1年近くで上顎前突は消失し上下の顎の成長のバランスは良好に、また過度に深い咬み合わせも改善、これってなぜ?という気持ちでした。その後数多くのドイツの方の矯正治療をしましたが成長期の患者さんの反応のよいこと、また歯の形も私たちアジア人種と異なり薄くて長方形のモデルさんのような状態で治療後の咬み合わせもすこぶる良好という状況でした。この間日本人で同じような症状、年齢、同種の装置を使用した患者さん、ある方は抜歯が必要になったりもして、両者を比べても明らかに反応系のよいのは白人の方々でした。論文にも類似したことが示唆されていますが目の辺りにしてびっくりというのが感想です。
 これらのことから人種による反応系の差があるのは明確な事実と考えられます。先生によっては海外で研修を受け帰国後、日本人を相手に自信たっぷりに矯正治療を行ってもうまくいかないことがある事実はこれらのこととも関連性があるように思えます。矯正治療は難しいものです。どこでかっこよく勉強してきたといってもやはり経験とそれに裏付けられる実績の多さにはかないませんかな?。

 白人の方々を主に矯正治療してきたと豪語する先生方、また海外からの治療システムを妄信的に信じてしまう先生方はちょっと立ち止まって熟考の余地ありというところですか?・・・自分自身も?

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2007年10月10日

海外の患者さんからの問い合わせ

 外国から通われている患者さんから、装置が壊れました対応してください。時々あります。現在数名の方が通われています。こんな時?

 時代は変わりました。一昔前ではこのような状況はなかったと記憶しています。クリニックでは海外に急に赴任、留学などが発生し当初は先方の国における矯正医を捜し治療に関する資料をまとめ治療費の清算等を行い対処してきましたが患者さんの中には海外から通うという方々も出てきました。お話を聞くと先方の先生に対する不安要因が一番でした。旅費などを考えると大きな負担となります、それでもというわけでお引き受けはしています。引き受けたものの私自身も大変心配です。一応対処法として次のことを共通認識として持っていただいております。まず現地の矯正専門医を捜して置いてもらう、緊急時にはそちらに行ってもうう、関連資料がメールやファックスで送信できるようにしておく(英文対応可能)、写真等で緊急時の口や歯を撮影し当方に送ってもらい細かな指示を配信するなどです。日本人もまさにボーダレスの世界で生活すうようになってきています。今後も安心できる可能性が高い海外患者さん支援システムを考えたいと思っています。

 でもできるけ現地の先生の所で治療をお願いします。それでなくとも心配はつきませんので。

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また聞かれました矯正治療はなぜ高いの?安価な部類であるけど

 矯正治療費ってなぜ高いのですか?また聞かれてしまいました。高い安い、自費の治療ですからやはりそう思われても当然といえば当然です。

 さてこの矯正治療費に関しては何度も書いてきましたが厚生労働省が認めなければ保険はきかず(一部は保険適用:後述)自費となり仕方ないことです。むろん局所的、全身的な疾患を持ちその症状のひとつに咬み合せや発音機能の障害を伴うもの(口唇裂、顎変形症など)であれは保険が適用される症状もあります。難症例に属する疾患群です。治療内容は難しく、行政レベルで公的に認められる医療機関でなければ保険は適用されません(むろん治療しうる技術力はあっても大変だから申請しないところもあります)。保険治療を遂行するためにはクリニックの技術力はもとより症状によっては手術を担当する形成外科、口腔外科、言葉の訓練のための言語治療士、虫歯や人工的な被せ物を担当する歯科医師などとの密接な連絡などが必要とされることなど過度の労力が課せられます。このような治療上の煩雑さから保険でできる治療についての情報は自費での矯正治療の情報に比べ少なくなっているようです。保険治療該当者が、どこのクリニックに行ったらよいか迷ってしまう訳です。
 自費での矯正治療は各自各様に治療費の設定ができるため「治療費が高い安い」という言葉が飛びかってしまいます。自費料金設定の基準は一応大学病院での治療費とされることがあるようですが、実際にはあるようでないというのが実情です。以前にお話しましたがテナント料が高ければ一般的には「高い治療費」となる傾向があります。でもこの基準はおかしいものです。数十年も矯正専門一筋の先生が高い治療費であれば納得もしますが(このような先生方はむしろ平均的であり安価な傾向があります)、単に宣伝がうまく「有名な商業圏、若い、かっこいい、スタッフの人当たりがよい、きれいなクリニック、やたらと海外からの有名な治療技術」などなどの要素で料金が高くなっていることもあり、納得区できない要素も多々あります。業界内でもあれは高すぎる治療費と感じることも少なくありません。このような情報の氾濫の中に患者さんはいますので「結局どこで治療を受けたらいいの?」という不安に落ちってしまいます。ではどうすれば納得する治療費で治療を受けれるのか?となれば:場所で選ばず、経験年数の多い先生、かつ相談時における患者さん側からの先生の人物評価、無論支払方法を含む治療費、これを数件のクリニックで確認できればおのずと「私のクリニックはここ」となるでしょう。

 矯正治療費の高い安いは常につきまとう疑問です。要は患者さん側からよく話を聞き決めるしかないように思われます。ご自身の評価が心配であればお友達や親御さんに付き添ってもらい話を聞くつもりで。恥ずかしくなんてありません。当然です。

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2007年10月05日

新聞社からの連絡、えっ何ですか?

 先月はマスコミの方から複数の問い合わせがありました。病院やクリニックにとってはプラスの効果が期待できるとも思いますが、はやり取材を受けるか否かは取材目的と取材先が重要です。結果、一社「日本経済新聞社」についてはお引き受けさせて頂き、適切な情報の提供をして頂きました。後日大学や開業医の関係者より、大げさにならず当たり前の情報を提示してもらい大変助かったとのお電話を頂きました。編集者、ライターの方にあらためてお礼申し上げます。

 さて、何にどうお礼したいのか?・・・実は日本経済新聞社より取材をしたい旨のご連絡を頂く前、他のマスコミから(雑誌関係)も連絡がありました。やはり掲載目的や取材される方の姿勢などで受けるか否かを考えてしまいます。矯正治療に関してある程度調べてきて頂き、素人なりにも治療に対して理解しておられる状況であればまだしも、ただ購読者にうける内容であればよいのか?と思わせるような取材目的であるようであれば個人的に辞退することにしています。何十年もこの矯正医療の中で生活させてもらってきた私たち(他の先生も含め)にとってはあまりに「軽いのり」で取材を申し込まれても不快感の方が先行してしまうことが少なくありません。 このような現状の中で矯正治療に関する記事を丁寧に掲載して下さった日本経済新聞社の編集者のSさんライターのTさんに感謝というわけです。

 矯正治療が高い治療費でなく安心して受けられるようマスコミの皆さんには適切な情報の発信を重ねてお願いします。  洪水のように出てくる矯正情報・・・・・・急いで交通整理を!

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2007年09月19日

「後戻り:あともどり」という言葉の一人歩き?

 「矯正治療したって、どうせあともどりするよ」といわれたそうです。矯正治療はしたいのですがこれが心配で・・・・
 
 後戻りという現象は歯の移動を行えば多かれ少なかれ出現することはあります。ほとんどでないこともあります。このような「あともどりの現象」については、個人的に次のように考えています。まず治療対象となる症状を10とします。治療終了時、すなわちワイヤー(装置)をはずすときはこの治療対象となっていた症状は限りなくなくなっている(軽減、改善)ような状況になります。さてこの後出現する主に歯のもとあった位置や状態(例えばねじれや傾きなど)などへの変化を学術的には「後戻り:あともどり」といいます。その程度は数%の変化であっても後戻りといわれてしまいます。工作物などと違い生体ですから多少の後戻りは生じることはあります。この多少の後戻りとは何かと考えますと咬む機能、話す会話機能などに問題がない程度の変化と考えられます。でもそれって「後戻りの変化というのではないですか?」といわれれば、そうfですね、となってしまいます。でも再治療を要さない程度の後戻りともいえ、生体の許容範囲内での変化であり決してマイナスの変化ではないともいえます。これに対し明らかに再治療をしたほうがよいと思われる後戻りの変化もあります。この変化の方が「後戻りしてしまった」というマイナスのイメージに近いと思われます。一般の方が「後戻りしてしまう」という会話をするとしても、その中身は多様性にとんでいます。その結果、許容範囲内での後戻りの変化も悪者にしてしまうことにいかねません。つまり「矯正治療=後戻りする=治療なんてしない方がよい」というような図式がイメージされてしまうわけです。素人同士の簡単な言葉「矯正治療したってあともどりするよ」となりがちになってしまうことが少なくないわけです。言葉が膨らんだ状態での一人歩きです。
 ワイヤーをはずした後上下の歯のお互いにさらに緊密に咬合しようとする意味でのわずかな変化も生じます、しかし変化が生じたからといってこれを「あともどり=悪い変化」とはならないと思います。「あともどりという変化=あくまでも再治療した方がよいのではないか」という公式の元に考えて欲しいところです。ただし前歯における0.1mm程度の歯のあともどりなどは見える場所ですからあともどりが生じたら積極的に短期にワイヤーなどを再装着しよい状態に治すことが少なくありません。

 ちなみに15年前に矯正を終えた35歳の男性ですが、どうもあともどりのような状況です、どうしたらよいでしょう?・・いまある症状が「あともどりの定義」に一致するか(再治療)、あるいはあともどりとは関係ない新たな症状の出現か(例えば奥歯が虫歯などでもたず、結果、抜歯を行いそのまま放置していたらその奥の歯が前に倒れこんできた?)などにより治療(再治療というよりは新たな治療の必要性)が考えられます。矯正専門医の診察をということです。・・・・結局矯正の先生とは長いお付き合いになるか?・・そうです。

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2007年09月18日

先生だったらどんな矯正医を選ぶの?

 つい最近の初診患者さんの質問です。先生が患者さんの親で矯正治療についてインターネットなどの情報を参考にして子どもの治療を受けさせるとすれば、どのようなクリニック、先生を選ぶのですか?ということでした。

 よくある質問でもありますが逆にその方に、では患者さんはどのような先生に任せたいのですか?とたずねてみました。何件も回ってきておりよく情報を得ているようです。そこで一つ一つ質問を。何が一番気になりますか?それは費用ならびに支払方法。次は?先生の実績。何を持って実績と考えますか?矯正医として何年たっているか、資格があるか、何人ぐらいの治療をしてきたか。そうですかそれでは他には?あとは先生と接している感じや安心感、とこの患者さんはいいます。通院にかかる時間距離はどうですか?それは希望する先生が遠くとも関係はありません。では曜日はどうですか?それは関係あります。・・・・私が患者さん側であれば同じような基準で先生を捜そうと思いますよ、と伝え終了。ここまで一生懸命考えてくださったことに感謝したい気持ちで一杯です。
 ここまでは治療を開始するまでの選択基準。むろん選択した後も不安は残ります。この先生でよかったかな?というようなことを含め。治療開始に伴い聞いてみたいことは多々あると思います。その都度質問する癖をつけることで先生との間に心地よい緊張感も生まれるでしょう。継続する緊張感は納得度の高い結果を生むと思われます。これが治療を継続する基準です。

 先生にご自身の治療に対する思いを話していくと、この先生にお願いする、しない、はおのずと整理されてくるようです。患者さん同士の口コミよりは歯科医師など専門領域の先生の推薦などを参考にされるとより納得されるのではないかな?と思います。加えて費用の高すぎるところ低すぎるところ、なぜそのような料金体系になるのか?これも検討課題でしょう。だって治療を受けるのは患者さんであるから。

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2007年09月12日

神の手と書いているうちに「まごの手」へ

 先ほど大胆にも「神の手」について書いてしまいました。読み終えると何か変?というわけで。

 神の手は誰しも手に入れれるわけではありません。まごの手:これって痒いところをかく棒状のものです。背中が痒かったりすると使う道具です。もし神の手というものがあったとしてもその手に出会うのは至難の業です。でももし矯正医が「まごの手」を持つ感覚を持ち合わせているとすれば患者さんの心配、不安、疑問などに対し会話や説明、技術でそれらを低下させることができます。神の手の前ではいうことを聞かざるを得ませんが、まごの手=患者さんの立場に立つ意識と実際の行動、を持ち合わせているとすれば患者さんもいいたいことをいえるでしょうし、これってよくありませんか?・・・そういう意味を含め臨床医は神の手に挑戦するのでなく、自分の能力を冷静に評価しつつ「まごの手」をもつ意識が必要でしょう。

 「匠の手」「まごの手」持ち合わせるように努めたいものです。「仏の手」ってありますか?

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矯正治療における「神の手」とは?

 テレビやメデイアに登場する「神の手」とは?報道を拝見させて頂くと本当にすごい方々がいるなあ、というのが感想です。長年の研修研鑽とそれぞれの先生が本質的に持っている能力が合致しての結果かな?と思います。年齢を考えても50~60代と少なくとも実績の証明を含め数十年の結果が必要であったのであろうとの思いです。
 
 さて矯正治療に関する「神の手」の存在は?と考えるとこれもなかなか難しい(そのような言葉に該当する先生方の人数や何を証拠にそのようにいうか?などという意味で)。というのも日本における歯科矯正治療の歴史を考えてみると、スタンダード・エッジワイズ法やベッグ法、ライトワイヤー・エッジワイズ法などが昭和30年~40年代にかけて輸入され、それらの技術を日本的な器用さで加工し、またその後T医科歯科大学M名誉教授(教授にお断りしておりませんのでイニシャルですみません恩師です)による世界的な治療法としてのダイレクト・ボンデイング・システム(従来の歯に金属の環を被せるちょっとグロテスクな矯正装置でなく、歯の表の面のみに接着剤で装置を装着するようにした方法、これにより装置は目立たなくなった。歯の裏側につけて表から見えない矯正方法などもこの応用系といえる)が開発された結果、今日的な矯正治療が存在すると考えられるからです。いいたいのはこの開発経過を考えると「歯科矯正治療」はここ30年ぐらいの間で確立した治療方法とも考えられます。したがってもし「神の手」が存在するとしても時間的、年齢的にもそう多くの人は存在しにくいということです。私の個人的に勝手に尊敬する治療歴が40年近くの先生方で数人程度です(あくまでも個人的な意見です)。先生方の多くはHP上での情報開示もなく淡々と治療を行っているようです。これで極めたということはなく生涯現役という立場をとっています。この臨床的な時間差は追いつきにくいものです。

 医科のことは知りませんが、歯科矯正治療に関しては「神の手」ということよりは「匠の手」に近くづことの方が重要かなとも思えますが?どうでしょう。

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2007年08月27日

スタンダード・エッジワイズはエルメスのような輝き!

 「先生のところでは~~システムしてるんですか?すごい治療法と聞きましたが」「特に必要がありませんからしていませんが」「でも~~システムで治療を行うから、短い期間で、痛くなく出来ますよ、といわれたんですが・・・でもあまりの利点だらけの説明で少し心配になり相談にきたんです」。どのように相談内容を整理し、お話したらよいか?
 HP上に紹介される「新しい、最先端の治療法、装置」という内容に対比されよく出てくるのが「スタンダード・エッジワイズ」という方法、装置名、治療システムです。これは矯正治療を研修する先生方がはじめの基礎治療技術を修得する時に避けて通れないほど重要な治療装置あるいはシステムと呼ばれるものです。HP上で解説されている色々な装置の基礎となるものです。臨床経験が数十年されている方であれば当たり前のように用いられている技術です。新たな治療技術というものに比べまったく劣っているものではありません。当たり前のように用いられているため、今HP上で取り立てて騒ぐものでもありません。いいかえると「ブランドの最も高い価値あるテクニックのひとつである」といえましょう。知っているところでは「エルメス」のようなもので新興の「ダナギャラン」のようなものではありません。無論両者の優れた技術や価値は評価されています。私も評価すべき点は評価します。しかし、どちらが優れているということをHP上で議論すること自体、ある意味おろかなことであると思います。当たり前のようにブランド価値の高い「スタンダード・エッジワイズ」法、装置で当たり前のように(この装置では比較的安価に治療を受けれる環境をも作りやすくなると思われますが)治療をしている先生方にとってはあたかも「新しいもの=優れたもの=従来のものは良くない」とういようなイメージが持たれるような情報発信には不快感を抱かざるえを得ないと思われますが、どうでしょう。新素材や新しい装置の形などの研究は必要不可欠であることは当たり前のように理解できます。ただその結果、治療費が高騰するような傾向が出現したとすれば(必ずしも高騰とはいえませんが、新しいということだけで付加的価値をつけやすくなることも事実です)、治療を受けにくくもなり、考えどころです。
 矯正治療における当たり前のように価値ある「スタンダード・エッジワイズ」を否定的にとらえることは「エルメス」などをも低く見ることに通じるかな?・・・・分かっています、両者を同じ目線で論じることのもどかしさも。 

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2007年08月21日

八重歯、かわいい?帰国後、ドラキュラの歯?

 八重歯をチャームポイントにする芸能人は少なくなってきました。昔は八重歯はかわいい子の代名詞のように思われていた時期もありました。八重歯はかわいいと考えるお子さん、変よと考える親御さんが来院しました。先生どう思います、と振られても・・・・・・・?。
 八重歯は専門用語で低位唇側転位歯(ていいしんそくてんいし)と呼ばれ治療対象となる不正な位置にある歯のことをいいます。このままでは犬歯は咬む機能に参加せず置いてきぼりとなり、時にスポーツ時の唇などを切ってしまう原因ともなりかねません、また犬歯は大きな歯で歯根も長く、顎の運動時に顎の運道路を適切に誘導するキーとなる歯でもあります。そのような意味でできれば治療を行い咬み合わせの機能に参加させたいというのがわたくしども矯正医の想いです。
 八重歯は唇に微妙なゆがみを生み、なんとなく気にもなります。しかし日本という文化の中に西洋の左右対称的な美に対し、ゆがんだようなものに対しても美を感じる風土があるようです。代表的なのは茶道における茶碗、ぐい飲みなどにおけるゆがんだものなどが挙げられます。確かに対称性のものにも、ゆがんだものにもそれなりに美はあります。片側だけに見られる八重歯などもそれに類似したものかもしれません。そうなりますと「かわいいと思います?」との問いに対しても、あながち違いますとは言い切れません。どうしたものでしょう。
 はてさて、お子さんが夏休みを利用して米国に短期留学に出かけられたそうです。帰国後、米国の友達に「ドラキュラの歯」といわれたそうで、帰国後すぐに来院され、打って変わり「先生、やはり八重歯を治します」とのこと。かわいいかどうか?ということよりはきれいになりたいとのことで治療がはじめられることになりました。さて「かわいいときれい」この違いも考察対象になってしまいました。またの機会に。

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2007年08月20日

夏休み、大学病院で矯正相談をしたけれど、そんなに待つの?

 夏休みの大学病院矯正科、それは初診相談などでてんてこ舞い。待たされ「相談はこれで終わります。検査は後日予約を取ってからとなります。検査予約は翌月、診断はそれとは別に再度予約、そして治療開始はその後となります」、では「治療の開始は?」「早くて9月末から10月のはじめくらいですかね」。毎年よく目にする外来風景です。
 大学病院ではできるだけ早く治療を行いたいのですが、専門医を育てるための教育病院という性格を持っているため相談、検査、診断、治療開始という各段階にそれぞれ時間をかけ対応することになります。開業しているクリニックとの対応の差が生じてしまいますが仕方のないことで大学病院を希望される患者さんには、部外者ですが、ご理解いただきたいというところです。要は「待つの」といわれれば「そうです」となります。
 実はクリニックにこられた患者さんとのお話の一部がこれです(守秘義務のため詳しくはお話できません)。「どうしてそうなんですか?」そういわれても理由の解説もできるのですが今は一個人の立場ですので「それが大学病院の治療システムと思われます」としかいいようがありません。大学病院での良さ、例えば安心感がある、治療費用が比較的安価など当然思われることがあり、その結果、大学での治療を考える方が少なくないようです。これは個人の価値基準ですのでそのように思えば大学での治療を行ったらよいでしょう。最近、大学病院から開業医へ転医や結局開業医の所で治療を行うことを決めたという方々は「治療費が開業医に比べ明らかに安価ということはない、途中で担当医の変更があるかもしれない、若い先生が担当医となってしまう、予約時間が取れない」など様々な理由で大学への通院を断念される方々も少なくないようです。それだけ患者さんが矯正治療に理解を示されつつあるような状況になってきましたので、当然のことながら、ある意味良かったと思っています。要は患者さんに「治療の選択権」があることを意味しています。
 大学病院を希望される患者さんがこのような状況を理解され治療が進むことを祈っております。30年近く大学に在籍していた私にとっては、このような「なぜそんなに待たされるのですか?」という質問をされるたび「胸、ズキン。その折は大変失礼しました」という気持ちになってしまいます。今は「治療をします」、即「次回には装置をつけスタートしましょう、一回の治療内容をできるだけ濃く」という気持ちです。

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2007年07月14日

親知らず、ぼくだって歯の仲間だ!

 矯正治療を実施するに当たり「親知らずは抜歯するほうがよいか?しないほうがよい?」かは論議ざれることが少なくありません。抜歯を勧める(ほのめかす)先生は親知らずは後戻りの原因になるからといわれます。確かに歯の生えてくる道筋を考えると前方の歯を少し押し出すような力を加えながら生えてくる様相が観察されます。この現象が親知らずを抜歯する他の要因、例えば虫歯になりやすいなど、に加わえて抜歯の可能性が高いですよ、となります。親知らずの歯は本当に後戻りの原因になっているのでしょうか?
 「親知らずと矯正治療後の後戻りの関係は?」結論的にいいますと、そうである場合もあるし、そうとは言い切れないこともある、ということです。研究論文から、抜歯症例で治療後親知らずを積極的に抜歯したグループと抜歯しないで予後を見たグループの数年後の前歯部分の後戻りの出現状況を調査したものが複数あります。主に海外の論文検索での結果ですが、治療後における親知らずの存在が後戻りの出現に関する主な要因とはいえないことが報告されています。このことは前述しましたように、そうである場合もあるし、そうでない場合もあるということを示唆しています。したがって歯科矯正治療における「積極的な親知らずの抜歯は十分に検討した後、観察放置、抜歯」としたほうが今のところよいように思えます。要は、個人個人の時間的な経過の中で親知らずをどう扱っていったらよいかとなるわけです。近年、自分の歯のないところに(場所にもよりますが)親知らずを自家移植するような方法も検討されてきています。親知らずは特に明確な抜歯の理由がない限り、とりあえずそのまま観察していくという考えの方が、私見でありますが、よいように思われますが?。
 親知らずにしてみれば「ぼくも歯の仲間、よく考えて対処して」というところでしょう。

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2007年07月11日

~~ランキングという魔物?

 HP関係の業者さんによる営業が盛んです。「先生のHPを見る視聴者数を増やせますが」、はたまた「矯正歯科ランキングの上位を獲得できるようなシステムなのですが」、などの営業のようです。そこで「歯列矯正あるいは歯科矯正のランキング」を見ました。あ~こうなっているんだ、まあ~たいしたものだ、これが感想です。でもこのランキングってどうやって決まるの?人為的な操作はないの?と考えますと虫が騒ぎます。
 例えば自分が~~科の専門医を捜そうとする時、ネット上の情報は確かに参考になります。でも本当にそこに行き治療をお願いしたいかとなると、ちょっと待て、となってしまいます。なぜでしょう?。実際に先生にお会いし初診の診療を受けないとなんともいえない、となってしまいます。先生の人柄(らしき?)ものと先生やクリニックのスタッフなどへの安心感がどうもポイントになりそうです?。むろん自費治療などの場合、費用の説明や支払方法なども重要です。こうなると参考にした「~~ランキング」って何?別に最初に目に付くだけでしょ!となります。常識的に考えればHP上のランキングや情報はあくまでも参考の域を脱し得ないというところです。しかし検索する側が医療関係者でなければやはり複数の「クリニック情報」は欠かせません。決して悪いことではないのです。「ちょっと待て、すぐ飛びつかず、再考を」という気持ちでいることが前提ではありますが。
 一方HP運営会社側に立てばこのような「視聴者数の増加が患者さんの来院増加につながる、つながりますよ、だからランキングの上位にくることが必要なんです」というフレーズは新規で開業する先生方への効果的なアプロウチになるでしょう。時代のニーズかもしれません。営業の方は統計的な数字を示し、どうのこうのいいます。でも本当に統計というものがわかっているか疑問に思うこともあります。以前こられた方が「効果は60%、効果なしは38%、したがってこのシステムは有効です」と説明されたことがあります。そこで質問、%における有意の差というのを知っていますか?60と38という数値の差が%表示における意味のある差とはいえない、いえるということを知っていますか?回答:それってどういうことですか?。こうなるとこれ以上は話にならずよく統計を勉強してきてね、となります。つまるところ情報の適正化を意識したHPの運営者は歓迎ですがそれ以外は?でなんともいえません。適切な運営を望みます。適切な情報が適切なシステムで発信されることは望まれることです。
 ランキング、口コミなどに対する情報内容は一考の余地ありということでしょうか?

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2007年07月06日

自分で作る運動用マウスピースの危うさ?

 サッカーをしている中学生からマウスピースを作って欲しいとの依頼がありました。作りました。ワイヤーを付け歯を移動中ですからある瞬間の咬みあわせや歯の位置を基準に作っても月ごとに歯の位置も変わるためこれは難しい、でも難しいから考え工夫して作ってみようと思ったわけです。
 一般的に使用される運動用マウスピースは市販されていて自分で作るものが少なくないようです。材料をお湯で温め口に入れ、咬むのだそうです。実はこの、どこで、どの程度の力で、咬むかが難しいところです。変な位置で咬むと顎の関節部に異様な力が加わり、長期にその位置でマウスピースを使用するとマウスピースを使用しない日常生活において顎の運動時(食事したり会話したりする時など)に違和感のようなものが生じることがあります。顎関節症のような症状の前段階のようなものです。必ずしもそのような異常をきたすことはないかもしれませんが、病態学的に考えてみますとそのような変な感じの出現ストーリーが予測されるわけです。このような意味から自分で作る運動用のマウスピースに危うさを感じるわけです。危うさ回避のポイントは、歯科医に相談したり作ってもらうことかな?となるでしょうか。

 さて依頼されたマウスピース装着の患者さんのチームの勝敗は?ーーー不明です。

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2007年07月03日

スポーツ真っ盛りの夏、顎などを打ち何か変な感じ?

 夏休みに入り学生のスポーツ夏季大会などを含めスポーツは真っ盛りのようです。今日のテーマは「スポーツにおける顎顔面打撲時の注意」です。
 体がぶつかり合うようなスポーツ、例えばラグビー、サッカー、柔道、レスリングなど(コンタクトスポーツなどとも呼ばれていますが)で顔の中の特に顎などが激しくぶつかる(打撲のようなこと)と、その後なんとなく口の開け閉めに違和感(開きにくい、ちょっと痛いような気がする、音がし始めた)を感じることがあります。「まあーたいしたことはないかな?歯医者にいくのも面倒だし」と思いそのまま放置することも少なくないようです。が、活発な成長発育中の子供達にとっては、時として、その後の成人期に向けさらに顎の開け閉め(食事をするなどの行為ですが)に違和感が増えていくこともあるようです。加えて、なんとなく変だなと思っていても卒業後就職、体を休める間もなく仕事を覚え、変だ変だと思う時間が過ぎ30近くで歯科に来院、診てもらうと「顎の関節症」「かみ合わせの不都合さ」などの悪化した様子を指摘、よくあるストーリーです(調査した研究:「スポーツと咬合機能異常の関連について」のデータの中から)。
 全てのコンタクトスポーツをしている方々がこのように「何か変?」という状況になるわけではありませんが、顎を強く打ち顎の開け閉め(食事中の顎の開け閉めなど)に何か違和感を覚えたらとりあえず歯科の先生に診てもらうようにすることは必要かな?とも思われます。スポーツとして「ホットドッグの早食い」を考えるとチャンピオンの顎関節症?も顎の部位への強すぎる力の加わり過ぎかな?とも思われるのですがどうでしょう。すべって転んで顎を打った時も「要注意」ーーーかな?

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2007年06月29日

毎日が当たり前の処置の連続、必要なのは修行僧的感性と行動?

 当たり前のように仕事をこなす人と、さほど力があるわけでもないのに「すごいんだ」と主張する人がいます。
 歯科矯正治療に従事するものにとって必要なのは当たり前のように毎日の臨床を行うことです。歯科矯正治療は特にすごいテクニックが考案されたとするようなことはなく淡々と職人的に仕事をしているのが毎日です。とはいえ昔プロスタグランデイン(PG)という薬剤が歯の移動速度を速めるとする研究がありました。画期的とも思われた研究です(個人的に)。抜歯症例で片側の歯肉部PGを投与し、反対側の部は投与せず同じグラム数で左右の犬歯を移動した研究です(患者さんの同意を得)。確かに両者の歯の移動速度に差が生じたようです。が難しいのはこのような結果を治療全体の中でどのように活用させるかということです。他にも色々な研究者による研究成果は提示されるものの、結局は治療を進める上での治療段階は変わらず大きな治療の短縮化は図れていないのが実情のように思えます。良い治療成績を得る最大のコツは一人の先生が毎日をこつこつと丁寧に患者さんを診るということになります。
 他の歯科疾患、例えば虫歯の処置が数年間もかかることはまずないでしょう。重度の歯周病であっても長期に渡る処置というのはあってもごくわずかと思われます。それに対し歯科矯正治療は数年~顎の発育の不調和を伴う不正咬合などでは10年近く診て行かなければならないこともあります。したがって、歯科矯正治療は自費、というなんとなく華やかな面がクローズアップされますが実際は結構地味なものです。このように考えますと「歯科矯正医=修行僧の様相を呈す」というところですか?これから矯正専門医を目指す先生方はこの当たりの状況をよく考えて日々研鑽。

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温故知新:最先端の、新しい装置、方法というけれど?

 ブログを勝手に書くようになり歯科矯正治療に関するHP上の他の情報を見るようになりました。内容に関して納得することもありますし、ちょ、ちょっと待って、というものもあります。
 「取り外しが可能でつけていればワイヤーなど使わずに治る」といような表現で装置や治療法が紹介されていました。装置の写真を見ればおおよそどのように治療が進むか?どのような歯の移動のメカニズムが発揮されるのか?などについての見当はつきます。う~んでもこの記述内容、少し表現がオーバーかもしれないな、個人的な感想です(感想ですので反論があるかもしれません)。この装置、「新しい」という表現が添付されていました。確かに装置の素材は新しい物といえるでしょう。しかしこの装置の基本的な治療メカニズムのアイデアは30年前くらいからあって、私の先輩が考えたものとかなり類似しているなと思われました。当時からこの装置は高く評価され今日までも当たり前のように使用されています。数十年たってインターネットという媒体で紹介されますと見る方は「すごい」となってしまうかもしれません。どうもすっきりしません。むろんこの装置で治すことのできる症状もあると思います。では治しきれなかったらどうなるか?と考えますとやはりワイヤーなどを用いた装置に負うところがあるのではないかとも思われるのですが。どうでしょう?。
 歯科矯正学に関する基礎論文、臨床論文は数多く発表紹介されています。どの時代まで参考論文に持ちいるかは著者の判断に委ねられますが、あらためて「温故知新」ではないでしょうか?。

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2007年06月27日

アルバイトしながらの矯正治療患者さん?がんばって!

 仕事をはじめる2時間前、ファミリーレストランに立ち寄り一日の仕事のシュミレーションや今抱えている依頼事項などを整理します。まあー日課のようなものです。先週新しいウエイトレスが矯正装置をつけお客さんに接していました。仕事柄どの先生が治療してるのかなー?前歯は金属の装置でストレートワイヤーテクニックではないし、など思いが走りました。次の日の早朝も勤めていました。「すみません、どこの矯正クリニックで治療をなさっているのですか?」と思わず聞きたい衝動に駆られたのですが、止めました。聞くだけで失礼に当たるし、聞いたからどう?ってことになりかねません。あまり意味のない会話は特に大人は避けた方がと思ったからです。年齢的に大学生のようですしアルバイトで治療費の一部にしているのだろか、それであればそれで現実を生きている子だなあ、と勝手に思ってしまいました。
 歯科矯正治療は安価の範囲から高額な範囲までバラツキが見られます。この状況は今後も基本的には代わらないと思います。もし変化があるとすれば矯正専門医が多く育ち、適切な仕事をしはじめたら、ということです。あまりに高額な治療費のところには患者さんは行きにくくなります。物事には適切なこと、もの、という状況があります。この状況に早く近づき、多くの矯正治療対象者や希望される方が不安の少ない状況で治療を受けれればと思います。
 ちなみにこの子今日は顎間ゴム(口の中にかける小さなゴム)をかけ、少ししゃべりずらそうでした。他の先生がしているにもかかわらず思わず心でエール「がんば!」

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2007年06月26日

患者さんにとって認定医であることはone of 幾つかの選択因子?

 矯正治療専門医であることを社会に認識してもらうための目標として日本矯正歯科学会認定の「認定医試験」というものがあります。卒業後5年間の研修が課せられ症例に対する診断能力、治療経過や結果を試験してもらう制度がそれです。毎年100名程度?(具体的な数値ではありませんが)の専門医が誕生しています。しかし、この制度は実施されてから既に長い経過がありますので全ての認定医が「認定医であること=同じ実績や評価を持つ」という図式にはなりません。卒業後5年経過で試験を受け合格した認定医は歯科矯正専門医としてのスタートラインに立ったとい立場(これからの先生方)であるということの方が適切な解釈と思われます。いうまでもなく他の職種と同様、私たちの仕事には「経験」というキーワードが存在するからです。先生を選ぶ指標として「認定医」のある・なしはone of 幾つかの因子ということです。認定医の批判をしているわけではありません。そもそも認定医というものには「そのような現状」があるということです。
 このような文を書いていますと、歯科矯正学を研修しはじめのころ(30数年前ですが)ある患者さんから「すみません、先生でなくもっと上の先生にお願いしたいので担当医の変更をお願いします」と言われたことを思い出します。その時の私の意識は「なぜ変更?」ではなく、思わず「患者のAさん、あなたの申し出は適切」。

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夏休みは矯正治療開始が多くなる、どうして?

 次週から7月。夏休みがはじまります。通常7.8月は小学生から大学生、あるいは大学院生などの方々の矯正治療が開始されることが少なくありません。どうしてかといいますとやはり矯正装置の痛みにおびえたり(実際は少し痛みや違和感を感じることがあるのですが、その出現メカニズムや対応策を話すとほとんどの場合問題にはならなくなりますが?)、友人や知人に対し何か変でしょ?という勝手な気持ちを持ったり、抜歯をするような場合休みでないとそのような処置に通いにくい、などなど学校の生活と同時に歯科矯正治療を行うことにちょっとの戸惑を勝手に感じてしまうことがあるようです。そこで夏休みなら休み中ですし何とか慣れる時間が持てるということでこの時期からの開始が多く見られます。
 色々なクリニックあります。今考え中の方、そろそろ初診相談開始というところです(複数のクリニックでの相談も)。

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2007年06月24日

会話:歯科矯正治療をしたから虫歯になった?

 これは私が大学在籍中、担当していた患者さんがある歯科の先生に「矯正治療をしたから虫歯なった」といわれたことからはじまった話です。多分その先生は矯正装置の周辺に初期の虫歯を見つけたことからさほど深刻に考えず患者さんにいってしまったのではないかと思われました(後日談ですが)。患者さんから虫歯の主な原因は矯正治療によるものなのですか?と問われ、そういう場合もあるし、そうでない場合もあることをお話しました。あいまいさが残る説明となってしまいます。理由は実際何が「主たる」かは断定しにくいことが少なくないという現実があるからです。確かに矯正装置により歯みがきがしにくくなることも要因のひとつとなり得ますが、それだけの要因で虫歯ができたとは断定しにくいこともあります。食生活、歯みがきの習慣、体質など他の要因が複雑に絡み合っていることが現実にあります。
 とはいえ、各クリニックでは虫歯にならないよう、毎回の歯みがき指導や場合によってはフッ素の塗布など様々に対応していると思います。歯の重なりが改善され、隠れていた初期虫歯などを見つけた場合保存するような処置の実施、依頼なども含まれます。このような現実がありますので「矯正治療をしたので虫歯になった」というような簡単な図式にならないことも数多くあることを知ってもらえればと思います。

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2007年06月20日

海外からの転医患者さん、必要であればどうぞ

 近ごろ海外からの患者さんの転医はなんとなく増加しているように思えます。クリニックでも年間数名の方が紹介やフリーで来院されることがあります。それぞれの国情により歯科矯正治療費にも差があり、帰国したのはよいけれど日本の矯正治療費の方が高額となってしまうことが少なくないようです。
 一例をお話します。アジアのある国で日本の1/3~1/5程度の治療費で矯正治療を行っていたそうです。治療途中で急な帰国、残りの矯正を日本で行って下さいとのことになったそうです。帰国後どこに行ったら分からず大学病院や個人のクリニックを尋ねたそうです。それぞれにいわれる残りの治療費はまちまちで、ある先生にはまったく初診検査診断から正規の費用を提示され、ある先生は治療途中であることを考慮して費用を提示していただいたりしたそうです。この当たりの治療環境は整備されていませんのでどちらが適切な対応かは分かりかねません。私のクリニックではこのような状況の患者さんに関しては治療経過とその国の経済状況を考え残りの矯正治療費や治療計画をお話しすることにしています。ある時はボランテイア的な治療費となることもありますが、それも歯科矯正治療に従事するものの役目と考えています。このような海外からの転医あるいは海外への転医などの例は今後減ることはないでしょう。その意味でも何らかのシステムが期待されます。
 いずれにせよ海外からの転医で困っている方まずお話をうかがいますので必要であれば(あくまでも必要であれば)どうぞ、というところです。

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2007年06月17日

期待される歯科矯正治療専門の歯科衛生士、プリーズ

 歯科矯正治療を行う上で欠かせないのは歯科衛生士さんや受付秘書(受付についてはまたの機会に)の存在です。先生を信頼していてもサポートする衛生士によっては、う~んちょっと、となってしまうことも少なくないようです。歯科矯正治療における衛生士さんには矯正治療の知識技術はもとより長く症状を診、治療に携わるという時間的な経験も必要となります。ある症状の改善、例えば前歯の反対咬合という症状を追ってみると最低でも6ヶ月ぐらい、長ければ10年近く通って頂き治療を終えられるということもあります(症状の見極め=検査と診断、治療開始時期=成長期か越えた時期かなどによる差)。このような日常の臨床を考えると先生の側も長期に渡り大切に歯科衛生士さんを育てていかなければならないという使命と責任があるように思えます(長く勤めることを良しとしない場合は別ですが)。
 私もある歯科衛生士学校の講義を10年近く経験しました。その中で学生たちが卒業後、もし歯科矯正専門のクリニックで仕事をしたいとしたら、と考えますと現時点ではそのための卒業後の教育プログラムは見当たらないといってよいでしょう。それでは?となると各クリニックが各様に教育せざるを得ないというのが現実です(そうはいってもよほどの先生でないとストリー性のある教育(断片的でないという意味)は難しいと思います)。衛生士さんの多くは矯正専門のクリニック以外に就職されますので「私には関係ない」と考えることもできますが、一方ではこれから歯科矯正治療専門の歯科衛生士として一生の仕事、あるいは技術力をアップし給与をも上げてもらいたい、といういうように考えている方々も少なくないようです(次世代の歯科衛生士を考えると多分このような専門性を持った方々が優遇されるでしょう)。「歯科矯正治療における衛生士の役割を認識し先生をサポートする技術の修得」は今後の課題となるでしょう。
 歯科矯正臨床に長く携わりたい歯科衛生士さん、プリーズという時代が待っています。

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2007年06月16日

非常勤歯科矯正医の急な退職、私の治療はどうなるの?

 ある患者さんからの問い合わせがありました。今まで非常勤で勤務し私の歯科矯正治療を行っていてくれた先生が色々な事情でその歯科医院にくることができなくなってしまったそうです。院長は後任の先生を捜されているとのことらしいのですが治療が一時中断となりそうです。どうしたらよいのかという問い合わせでした。
 よくある問い合わせで歯科矯正治療を受ける側にとっての心配のひとつです。一般的には前任の矯正医が後任の先生を見つけ治療内容や費用などについて引継ぎを行い多少の不安は残るかもしれませんが患者さんの治療を継続していくことになるようです。前任者が開業などする場合にはそちらの方への移動や後任の先生と相性が悪かったり、それまでの治療に不安があったりすると新たに転医ということを考え行動される患者さんも少なくありません。こうなると矯正医を捜す旅、現在は主にインターネットの中への旅となってしまいます。時間を要することになりますので患者さんによってはこの間、数ヶ月の治療の中断となってしまいます。このような状況を解決あるいは助言する機関があればよいのですが今のところ見つかりません。歯科矯正医が個人的に問い合わせがあった場合に対応するというのが精一杯です。アドバイスにも限界があります。理由は患者さんからの一方向からの事情把握だけではやはり限界を感じます。今後はこのような問い合わせも多くなると思います。個人的には悩み相談などの窓口も立ち上げなければならないと思い現在計画中です。私自身も患者さんの信頼を損ねないように努めたいと思っております。

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2007年06月15日

矯正治療で歯が痛いんですけれど?私はあまり痛くないけれど?

 歯を動かした後、「2~3日の間、痛い」。これはワイヤーなどを使用して歯を動かす矯正治療ではよく経験することです。理由はワイヤーで歯を動かす力をかけるわけですから歯にとっては普通でない状況つまりストレスがかかった状況なわけです。この歯を動かすストレスの力が歯根のまわりに軽度の炎症性を引き起こすための一時的に痛みを生むことになります。同じような歯の移動を行っても痛みを強く感じる人そうでもない人がいます。この差は個人差、歯を動かす技術、患者さんの日常生活(日常生活における色々なストレス、例えば人間関係など、や食生活)など様々な要因が複雑に絡み合って、いわゆる「差」を生みます。従ってあらかじめこの当たりの状況をよく説明しておくと大分不安による痛みの出現傾向が軽減されます。また矯正治療をした日を含め4~5日はよく睡眠と栄養を取るように伝えておき、何か不安が生じたら連絡できるようにしておくことも痛みの軽減につながることもあります。
 歯の移動は体の中の許容範囲内で 行うため基本的には心配のないものの、時として予期せぬ変化をもたらすこともあり、矯正専門医でもかなり慎重に行っているのが実情です。「早く動く矯正治療」など簡単に表現されること自体?です。早く移動する方もいますし、平均的な移動を示す方、少し動きの遅い方、様々で、また痛みの出現状況も様々です。

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2007年06月14日

歯科矯正医を捜す方法と書かれているけれど?

 歯科矯正治療をしてみようかな?と考える患者さん。さてどのように捜したらよいかとなると迷います。情報収集のためインターネット検索。出てくるクリニック、口コミ情報(身内?)と称して出てくる情報、はたまた早く治る矯正(本当にそんな短期間で治療が終わるの?)、抜歯しない矯正(無理な症状もあるのでは?)、かなり迷ってしまいます。歯科矯正医紹介の情報サイトでは「歯科矯正医の捜し方」というようなチェックリストまであります。チェックしてもその結果、自分にあった担当医と出会うかどうかは?別です。つまり最終的な方法はクリニックに行ってみて、ご自身が先生を「面接してやるぞ、だめなら次の先生の所」というような覚悟を持つことが最善の方法といえるのではないかと思います(この考えは勝手な考えであるかもしれませんが)。結局最後は、納得度の問題のようです。時間がかかってもかけるだけスムースに治療に入れるようです。
 インターネットジャングルをさ迷いはじめると、時として出口が分からなくなってしまいます。ご用心というところです。

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2007年06月10日

中国の歯科事情を「ちょっと」知る

 ブログが消えたので再度投稿。先週北京の学会に出向きました。2泊です。目的は歯科矯正事情を知れればとの思いでした。学会にはかつて一緒に勉強した(硬くいえば一応指導ということになってますが実際には臨床と教育を教えながら学ばされたという方が正確かなと思います)留学生(教授)が出向いてくれ便宜を図ってくれました。感謝です。成果は、今後すごい勢いでしか矯正治療が進むという実感と日本の若い先生方よりも数倍臨床経験を積みつつあるということなどです。前から協力体制にあるのですが、その協力の仕方もさらに熟考しなければとの思いでした。今年もまた出かけるようにしたいと考えています・
 追加:帰りの機内で患者さんと遭遇したのには驚き、相手も同じだったかな?、このようなまったくの偶然を経験すると今回の旅行の意義の深さを、はたまた勝手に思う次第です。

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2007年06月04日

セカンドオピニオンというけれど?

 今やセカンドオピニオンという言葉は社会に定着しています。要は他の先生の意見も聞いてみようというわけです。治療開始前の状況から、治療中の疑問、終了後の質問などなど矯正歯科治療に関する問い合わせは少なくありません。電話や来院されての相談は私のところだけでも年間十数件になりますから全国では数千件になろうかろ思われます。質問は、「歯を抜く、抜かない」「新技術に対する質問」「治療費」「先生との相性のチェック」など様々です。治療に関する実質的なアドバイスは矯正治療の専門医であればだいたい同じようですが、なぜセカンドオピニオンか?となるとやはり「先生の見極めと費用・支払い方法」などのようです。前回のブログの中で書きましたようにこの2点は制御しようのない要因ですから患者さんの自己責任における選択となります。
 ドクターショッピングにならないように2~3軒を目安に意見や質問を求めると、なんとなく「このクリニックで歯科矯正治療をしようかな」というようなきもちになってくるものでもす。それでも決められなければ1~2週間忘れて、再度歯科矯正治療をする、しない、どこで、と自問すればおのずと方向性は出てくるものと考えられます(患者さんとの相談時の経験から)。では。

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2007年06月01日

矯正歯科治療のゴールと患者さんの思い?

 矯正治療を終了するときの目安(治療のゴールともいわれる)をクリアーしましたので、そろそろ矯正装置をはずせますがと伝えると、時として「ここが、あそこが、もう少し」とい場面は少なくありません。申し出の内容は、許容できるものから、それは難しい(無理であろう)といものまで様々です。このような時にはできるだけ患者さんの意に沿うように、またその状態も治療ゴールとして許容される範囲で行いますが治療の終了間際での申し出は治療期間を少し延長するようなことにもなります。この患者さんが抱く矯正治療終了時のイメージとうものが結構大変なのです。そうはいってもイメージは大切ですし、自信にもつながる可能性があることから検討課題のひとつと考えます。矯正治療のゴール設定の難しさがここにあるわけです。
 そこで先生方も色々な対応をしていると思いますが、私は経験から、対応として患者さんにとって「自分はこうありたい」と思うイメージの写真類を数枚持参してもらいカルテに添付し常にイメージの確認と治療ゴールの許容範囲とのバランスを話すことにしています。少しでも患者さんの矯正治療終了のイメージに近づけるために。具体的な方法は文章では伝え切れません。では。

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2007年05月30日

矯正装置の差により治療期間に差は生じるか?

 「矯正装置により矯正治療期間に差は生じるか」ということを考えます。実はセカンドオピニオンを求めてくる方の半数の質問です。私見をいいますと矯正装置の違いというよりはむしろ担当医の技術力の方が主たる要因であろうと考えます。治療開始時期にもよりますが永久歯列ですべての歯の移動を計画するような時期での矯正歯科治療では特にこのことはいえるでしょう。無論、証明はされていないものの臨床経験から、色々な原因はあるものの、歯の移動速度が平均的な速度より遅い方、症状の差、活発な顎の成長期であるか否か(顎の成長が終了した成人期以降など)、患者さんの協力度、日常生活(ストレス、睡眠、食生活など:これらも論文はありませんが)など他の要因も程度の差はあれ関与しているようです。
 1980年代であったと思いますがアメリカの歯科矯正の学術誌に、症状が類似していること、治療方法が同一であること、術者の経験がほぼ同一であることなどを基準に、表側につける矯正装置と裏側(見えない矯正装置と呼ばれるもの)のものでは表側の方が平均的な治療期間が短かったことが報告されました。このような臨床研究から示唆される治療期間の差の提示なら分かるのですがホームページなどでは「~~システムで最も進んでいる治療法」であるかのような記述に出会いますとオーバーな表現のように思えてなりません。もしそのような矯正装置や治療システムに特筆した治療結果や治療の短縮化を証明するのであれば他の矯正装置やシステムは自然に消滅するはずです。でもそうではないということは???なのです。やはり大げさな表現で矯正装置や治療システムの患者さんへの説明はほどほどにというところでしょうか。
 当たり前の説明は面白くないかもしれませんが、医療における説明とはそういうものではないでしょうか。

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2007年04月11日

追加:料金の差

 書いていたら患者さんが着ましたので一時中断しました。さて相談の続きなのですが、治療費の差はいかなる理由かと?聞かれました。自費であるから当然といえば当然。でも大きな理由はクリニックの位置する場所とそれぞれの先生方のかんがえであろうと勝手に推測してしまいます。銀座や青山、六本木で開業するとすればおのずと経費はかかります。
 治療費の参考としては(先生方の考えの差を書きますと反発もあるでしょうから)公的な医療機関、例えば大学病院などの治療費を参考に比較すると良いでしょう。しかし大学病院にいってまだ若い先生に診てもらっても講師クラスの先生に診てもらって同じような自費の金額となることが少なくない事実もありますので、治療費に対する適切度とは?これもまた課題です。

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昨日の相談(なぜ治療費に差があるの?)

 昨日遠方より初診相談の患者さんが来院しました。何件もクリニックを回ってきたそうでよく知識を持っておられました。最近聞く患者さんからのお話の中で気になるのは
  「ある先生は私は抜歯しないというけれど親知らずは抜歯しますといわれ、親知らずの抜歯は抜歯でないのか?」、「~~テクニックを用いるから1年で治るといわれたのですがある先生は2年はかかると思いますがといわれどっちが適切なのか?」、はたまた「アメリカに留学し最先端の矯正技術で治療を行うというけれどアメリカが一番進んでいるのですか?」「歯に装置はつけづ取り外しだけで治りますよという先生とそれは無理という先生、どちらが正しい?」などなどあまりの過激情報の洪水に対するうんざり感です。
 でもこのような実情は私ども同業の専門医にも責任はあります。長年の実績をお持ちの先生方はご自身を等身大で表現できるようなクリニックの経営基盤があり(あえて大げさにご自身を主張する必要がないためか?)、結果、定かでありませんが表立って適切な矯正治療情報が出にくいような昨今となっているようでもあります。無論適切で品格のある情報もありますがこのあたりの情報の評価、判定、判断はかなりの専門医でないととも思えます。出版物もなかなか手ごわいもので何を持って名医(名医でなくとも良医であればいいのですが)とかなると???です。昨日の相談時に感じたことを踏まえ、いまある情報とは何か?これは次に追究するテーマでもあります。

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矯正歯科|子供・成人の矯正~保険の口蓋裂・顎変形症の矯正 小石川矯正歯科クリニック