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小石川先生のひとことブログ

文京区小石川に開業している矯正歯科医が、矯正治療に関して徒然なるままに語る矯正歯科考察ブログ
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スタンダード・エッジワイズはエルメスのような輝き!

 「先生のところでは~~システムしてるんですか?すごい治療法と聞きましたが」「特に必要がありませんからしていませんが」「でも~~システムで治療を行うから、短い期間で、痛くなく出来ますよ、といわれたんですが・・・でもあまりの利点だらけの説明で少し心配になり相談にきたんです」。どのように相談内容を整理し、お話したらよいか?
 HP上に紹介される「新しい、最先端の治療法、装置」という内容に対比されよく出てくるのが「スタンダード・エッジワイズ」という方法、装置名、治療システムです。これは矯正治療を研修する先生方がはじめの基礎治療技術を修得する時に避けて通れないほど重要な治療装置あるいはシステムと呼ばれるものです。HP上で解説されている色々な装置の基礎となるものです。臨床経験が数十年されている方であれば当たり前のように用いられている技術です。新たな治療技術というものに比べまったく劣っているものではありません。当たり前のように用いられているため、今HP上で取り立てて騒ぐものでもありません。いいかえると「ブランドの最も高い価値あるテクニックのひとつである」といえましょう。知っているところでは「エルメス」のようなもので新興の「ダナギャラン」のようなものではありません。無論両者の優れた技術や価値は評価されています。私も評価すべき点は評価します。しかし、どちらが優れているということをHP上で議論すること自体、ある意味おろかなことであると思います。当たり前のようにブランド価値の高い「スタンダード・エッジワイズ」法、装置で当たり前のように(この装置では比較的安価に治療を受けれる環境をも作りやすくなると思われますが)治療をしている先生方にとってはあたかも「新しいもの=優れたもの=従来のものは良くない」とういようなイメージが持たれるような情報発信には不快感を抱かざるえを得ないと思われますが、どうでしょう。新素材や新しい装置の形などの研究は必要不可欠であることは当たり前のように理解できます。ただその結果、治療費が高騰するような傾向が出現したとすれば(必ずしも高騰とはいえませんが、新しいということだけで付加的価値をつけやすくなることも事実です)、治療を受けにくくもなり、考えどころです。
 矯正治療における当たり前のように価値ある「スタンダード・エッジワイズ」を否定的にとらえることは「エルメス」などをも低く見ることに通じるかな?・・・・分かっています、両者を同じ目線で論じることのもどかしさも。 

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八重歯、かわいい?帰国後、ドラキュラの歯?

 八重歯をチャームポイントにする芸能人は少なくなってきました。昔は八重歯はかわいい子の代名詞のように思われていた時期もありました。八重歯はかわいいと考えるお子さん、変よと考える親御さんが来院しました。先生どう思います、と振られても・・・・・・・?。
 八重歯は専門用語で低位唇側転位歯(ていいしんそくてんいし)と呼ばれ治療対象となる不正な位置にある歯のことをいいます。このままでは犬歯は咬む機能に参加せず置いてきぼりとなり、時にスポーツ時の唇などを切ってしまう原因ともなりかねません、また犬歯は大きな歯で歯根も長く、顎の運動時に顎の運道路を適切に誘導するキーとなる歯でもあります。そのような意味でできれば治療を行い咬み合わせの機能に参加させたいというのがわたくしども矯正医の想いです。
 八重歯は唇に微妙なゆがみを生み、なんとなく気にもなります。しかし日本という文化の中に西洋の左右対称的な美に対し、ゆがんだようなものに対しても美を感じる風土があるようです。代表的なのは茶道における茶碗、ぐい飲みなどにおけるゆがんだものなどが挙げられます。確かに対称性のものにも、ゆがんだものにもそれなりに美はあります。片側だけに見られる八重歯などもそれに類似したものかもしれません。そうなりますと「かわいいと思います?」との問いに対しても、あながち違いますとは言い切れません。どうしたものでしょう。
 はてさて、お子さんが夏休みを利用して米国に短期留学に出かけられたそうです。帰国後、米国の友達に「ドラキュラの歯」といわれたそうで、帰国後すぐに来院され、打って変わり「先生、やはり八重歯を治します」とのこと。かわいいかどうか?ということよりはきれいになりたいとのことで治療がはじめられることになりました。さて「かわいいときれい」この違いも考察対象になってしまいました。またの機会に。

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夏休み、大学病院で矯正相談をしたけれど、そんなに待つの?

 夏休みの大学病院矯正科、それは初診相談などでてんてこ舞い。待たされ「相談はこれで終わります。検査は後日予約を取ってからとなります。検査予約は翌月、診断はそれとは別に再度予約、そして治療開始はその後となります」、では「治療の開始は?」「早くて9月末から10月のはじめくらいですかね」。毎年よく目にする外来風景です。
 大学病院ではできるだけ早く治療を行いたいのですが、専門医を育てるための教育病院という性格を持っているため相談、検査、診断、治療開始という各段階にそれぞれ時間をかけ対応することになります。開業しているクリニックとの対応の差が生じてしまいますが仕方のないことで大学病院を希望される患者さんには、部外者ですが、ご理解いただきたいというところです。要は「待つの」といわれれば「そうです」となります。
 実はクリニックにこられた患者さんとのお話の一部がこれです(守秘義務のため詳しくはお話できません)。「どうしてそうなんですか?」そういわれても理由の解説もできるのですが今は一個人の立場ですので「それが大学病院の治療システムと思われます」としかいいようがありません。大学病院での良さ、例えば安心感がある、治療費用が比較的安価など当然思われることがあり、その結果、大学での治療を考える方が少なくないようです。これは個人の価値基準ですのでそのように思えば大学での治療を行ったらよいでしょう。最近、大学病院から開業医へ転医や結局開業医の所で治療を行うことを決めたという方々は「治療費が開業医に比べ明らかに安価ということはない、途中で担当医の変更があるかもしれない、若い先生が担当医となってしまう、予約時間が取れない」など様々な理由で大学への通院を断念される方々も少なくないようです。それだけ患者さんが矯正治療に理解を示されつつあるような状況になってきましたので、当然のことながら、ある意味良かったと思っています。要は患者さんに「治療の選択権」があることを意味しています。
 大学病院を希望される患者さんがこのような状況を理解され治療が進むことを祈っております。30年近く大学に在籍していた私にとっては、このような「なぜそんなに待たされるのですか?」という質問をされるたび「胸、ズキン。その折は大変失礼しました」という気持ちになってしまいます。今は「治療をします」、即「次回には装置をつけスタートしましょう、一回の治療内容をできるだけ濃く」という気持ちです。

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