矯正歯科|子供・成人の矯正~保険の口蓋裂・顎変形症の矯正 小石川矯正歯科クリニック
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小石川先生のひとことブログ

文京区小石川に開業している矯正歯科医が、矯正治療に関して徒然なるままに語る矯正歯科考察ブログ

八重歯、かわいい?帰国後、ドラキュラの歯?

 八重歯をチャームポイントにする芸能人は少なくなってきました。昔は八重歯はかわいい子の代名詞のように思われていた時期もありました。八重歯はかわいいと考えるお子さん、変よと考える親御さんが来院しました。先生どう思います、と振られても・・・・・・・?。
 八重歯は専門用語で低位唇側転位歯(ていいしんそくてんいし)と呼ばれ治療対象となる不正な位置にある歯のことをいいます。このままでは犬歯は咬む機能に参加せず置いてきぼりとなり、時にスポーツ時の唇などを切ってしまう原因ともなりかねません、また犬歯は大きな歯で歯根も長く、顎の運動時に顎の運道路を適切に誘導するキーとなる歯でもあります。そのような意味でできれば治療を行い咬み合わせの機能に参加させたいというのがわたくしども矯正医の想いです。
 八重歯は唇に微妙なゆがみを生み、なんとなく気にもなります。しかし日本という文化の中に西洋の左右対称的な美に対し、ゆがんだようなものに対しても美を感じる風土があるようです。代表的なのは茶道における茶碗、ぐい飲みなどにおけるゆがんだものなどが挙げられます。確かに対称性のものにも、ゆがんだものにもそれなりに美はあります。片側だけに見られる八重歯などもそれに類似したものかもしれません。そうなりますと「かわいいと思います?」との問いに対しても、あながち違いますとは言い切れません。どうしたものでしょう。
 はてさて、お子さんが夏休みを利用して米国に短期留学に出かけられたそうです。帰国後、米国の友達に「ドラキュラの歯」といわれたそうで、帰国後すぐに来院され、打って変わり「先生、やはり八重歯を治します」とのこと。かわいいかどうか?ということよりはきれいになりたいとのことで治療がはじめられることになりました。さて「かわいいときれい」この違いも考察対象になってしまいました。またの機会に。

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